うさぎがなかなかトイレの場所を覚えてくれなくて困っているという悩みをかかえていませんか?
動物によっては、決まった場所で排泄してくれる賢い種類もいれば、なかなか覚えることが難しい種類のものもいますが、ウサギはとても頭が良いので、きちんとトレーニングをすればすぐに理解して同じ場所で排泄をしてくれます。
まずはニオイで理解させよう
人間でもそうですが、どんなに素敵なトイレがあったとしても、その場所がどこにあるのか分からなければ、見つけることはできません。
ウサギでも同じで、ケージの中に排せつ用のエリアを確保してあげでも、本人がそこで排泄するということを理解してくれなければ、使ってくれることは難しいでしょう。
そのため、まずは場所を理解させるトレーニングが必要です。
ウサギは、自分自身の排せつ物のニオイがする所をトイレだと認識してくれる特性があります。
そのため、まずはその子のオシッコを軽くティッシュでふき取ったら、それをケージの中の排泄して欲しい場所に入れておくと良いでしょう。
もしもティッシュをそのままそこに入れることに抵抗があるのなら、ティッシュについたオシッコを軽くその場所に塗布するだけでも効果が期待できます。
ウンチも同様です。
ウサギのウンチはコロコロしているので、特にニオイや汚れなどは気になりませんが、ウサギ本人にとっては、ニオイをしっかりと察知します。
そのため、もしも別の場所で粗相粗相してしまった時には、そのウンチを正しい場所に置いておくと、次回からはそこできちんとしてくれるようになります。
ペットショップに行くと、マーキングのためのスプレーなどが販売されています。
このアイテムは、排せつトレーニングのためのアイテムで、オシッコとよく似たニオイがするスプレーなのです。
それを排泄して欲しい場所やマットなどにスプレーしておくと、そこでペットが排せつをしてくれるという仕組みなのですが、うまくいく時といかない時とがあるので注意しなければいけません。
その理由は、マーキング用のスプレーは、その子本人のものとは違うため、なかなか理解するのが難しいという理由が考えられますし。
オシッコのニオイに近いとは言ってもそのもののニオイとは違うので、その点で理解するのが難しい、という理由が考えられます。
トレーニングという点で言うなら、ウサギ本人のオシッコをティッシュでふき取って、排せつして欲しい場所にマーキングしておく方法が最も効果的です。
もう一つ、トレーニングをする上でとても大切なポイントがあります。
それは、間違って粗相してしまった場合には、きちんと臭いを消しておく処理が必要だという点です。
カーペットやソファの上で排泄されてしまい、市販のファブリック用洗剤などできれいにふき取っても、ニオイという点では決して十分ではありません。
市販の洗剤の中には、ニオイを根本的なレベルで消すことが難しいものがありますし、ペットの粗相に対応していないタイプもあります。
そうしたタイプをいくら使っていても、ニオイを完全に消すことは難しいでしょうし、ニオイが残っていればウサギは底をトイレだと勘違いしてしまうので、また同じ場所で粗相をするという結果になりかねません。
そうした事態を防ぐためには、粗相をした場所をしっかりと臭い消し処理をすることが必要です。
ウサギのオシッコはアルカリ性なので、ニオイを消すためには酸性の液体を使うのが有効です。
具体的には、お酢などを使えば臭いを中和することができますし、もしもお酢のツーンとした臭いが苦手なら、ペット用の洗剤を使うという方法もアリです。
ご褒美をあげることも大切
うさぎは頭が良い動物なので、オシッコのニオイがトイレからすれば、そこで排泄すれば良いのだということを理解してくれます。
その子によってトレーニングにかかる時間は異なりますが、粗相した場所のニオイをしっかりと消して、排泄するべき場所しかオシッコのニオイがしなければ、遅かれ早かれそこで排泄する習慣をつけてくれる子が多いのです。
自然に覚えてくれるのを待つのではなく、素早く最短の時間でトレーニングをしたいという時には、ご褒美をあげるという方法が効果的です。
ウサギが正しい場所で排泄できた時には、野菜などのおやつを少しあげましょう。
ウサギにとっては、そこで排泄をすればおやつがもらえると理解するので、次からも積極的にその場所に行って排泄をしてくれるようになります。
どんなご褒美が良いかという点ですが、あまり水分を多く含む野菜だと、ウサギがお腹を壊してしまう可能性があるので注意しなければいけません。
具体的には、ニンジンとかセロリなど食感がよいものを少量だけ与えるのがおすすめです。
新しくウサギを迎えた時や、新しくトイレを購入した時には、どんな風にトレーニングをすれば良いのでしょうか?
まずは、そこに座ると快適だということを理解してもらうことから始めましょう。
新しいトイレをケージの中に設置したら、まずはウサギを持ち上げてそこに座らせてみて、落ち着ける場所だということを教えます。
ウサギがおとなしく座ってくれたら、お尻を軽くなでて安心させると良いでしょう。
これは、大人のウサギでも子供のウサギにも効果がありますし、いつからというタイミングを待たずにできるだけ早くにスタートするのがおすすめです。
初回から正しい場所で排泄をしてくれる子はなかなかいません。
どうしても、最初の数回ぐらいは粗相をしてしまう子が一般的です。
そのため、粗相をしたらティッシュでオシッコをふき取り、ニオイを正しい場所にマーキングしてあげると、短期間でも正しい場所を覚えてくれやすくなります。
そして、粗相した場所からは臭いをしっかりと消しておくことも大切です。
このポイントをきちんと押さえることができれば、ウサギは自然と正しい場所で排泄をしてくれるようになります。
完璧にトレーニングすることは難しい
人間なら、オシッコやうんちをしたいなと思っても、少しぐらいなら我慢することはできます。
しかしうさぎの場合には、原則的には我慢することが難しいという特性があります。
特にウンチは我慢できないため、正しい場所に向かっている途中にコロコロと出てしまうことが少なくありません。
健康的な子なら、ウンチはコロコロしているし臭いもわずかなため、掃除をするのもそれほど大変ではありませんが、オシッコとなると臭いがなかなか取れずに苦労をする人は多いかもしれません。
その場合でも、あまりキツク叱らないようにしましょう。
トレーニングすることによって、正しい場所で排泄できる確率や頻度は確実に高くなります。
しかし、100%その場所でのみするということは、どんなにトレーニングされている子にとっても難しいでしょう。
目安としては、オシッコなら80%ぐらい正しい場所でできれば合格、ウンチなら60%ぐらいで合格、と考えると良いかもしれません。
ウサギが粗相をしてしまう場合には、いくつかの理由が考えられます。
例えば、遊んでいる途中だったり嬉しいことがあったりして、興奮している状態のときには、その場で粗相をする傾向にあります。
また、排泄の途中でも飼い主を見つけた時などには、一緒に遊びたくて夢中になり、排泄している途中なのにもかかわらず、場所を移動することで粗相となってしまうこともあります。
さらには、ウサギは縄張り意識が強い動物なので、そこが自分の縄張りだということをアピールしたい時にはあえて意図的にそこでマーキングをすることもあります。
ウサギの排泄物は、ウンチはそれほどニオイが強くありませんしコロコロしているので、片付けをするのも手間がかかりません。
しかしオシッコとなると、話は別です。
ウサギのオシッコは臭いがとても強いため、すぐにふき取らなければ布に臭いが染みついてしまいやすいという特徴があります。
特に、去勢手術をしていない男の子の場合には、オシッコがマーキング行為となるため、本人は積極的にあちらこちらでオシッコをするかもしれません。
その度にニオイで悩まされるのは飼い主にとっても大変です。
そのため、マーキングのリスクを少しでも減らすためには、男の子を迎える時にはきちんと最初に去勢手術をすることをおすすめします。
きちんとトレーニングできているはずなのに、どういうわけか別の場所で粗相をしてしまったということもあるでしょう。
その場合には、ウサギ本人の機嫌が良くないことが多いです。
例えば、飼い主に遊んでほしいのになかなか遊んでもらえずに寂しい時とか、慣れない音を聞いたり、見たこともない人を見たりして、驚いたり不安を感じた時などには、わざと違う場所でオシッコをしてしまうこともあります。
飼い主にとっては、わざとするなんて信じられない!と憤慨するかもしれません。
しかし、こうした行為はウサギにとってはごく自然で一般的な習性なので、トレーニングである程度抑制することはできても、完全にストップすることは難しいものです。
その点を理解しておけば、少しぐらいの粗相でも広い心で受け止めることができるでしょう。
ウサギのトイレトレーニングで大切なことは、しつけるという目的でトレーニングをすることに意味はありますし、効果もありますが、完全に粗相をゼロにすることは難しいと理解しなければならないということです。
どんなにトレーニングできている子でも粗相することはあるので、万が一の粗相をした時にはどんな風にお掃除をすれば良いのかということを理解しておきましょう。
また、サッとお掃除ができるように、雑巾やスプレーなどは手が届きやすい場所に常備しておくというのもおすすめです。
まとめ
うさぎが排泄をする場所のトレーニングは、きちんと場所を理解させてあげることでスムーズに進むことができます。
大人のウサギでも子供でも、迎え入れたらすぐにまずは場所を覚えさせ、粗相をしたら臭いを完全に消す対応をすることで、正しい場所で排泄してくれる確率が高くなります。
うまくできなくてもあまり叱らずに、上手にできたらご褒美をあげるなどして、モチベーションを高めてあげましょう。